先日読んだ「空中ブランコ」の奥田英朗さん、今日は旅と食のエッセイの「港町食堂」を読む。なかなか面白くて、あっという間に読了。
直木賞をとったのが、2005年か。その前年の2004年の旅行記なのだが、奥田さん別に旅好きというわけではなく、雑誌社の企画で、あちこちを若い編集者やカメラマンと旅をすることに。コンセプトは、日本各地の港町に「船で」入港すること、現地で土地のおいしいものを食べること、ついでに名所を見学すること。まあ普通の企画。
訪れる場所は美人ママのいる 高知・土佐清水、美人女医のいる五島列島、鯨を食べに牡鹿半島、ついに初韓国釜山、敦賀からフェリーで新潟、佐渡へ、最後は12月の極寒の稚内・礼文島など。船旅というのがいいね。自分もフェリーに乗ってみたくなった。あちこちで土地の上手いものを居酒屋とか割烹とか、食堂とかで食べて、毎回二次会は近くのスナックへ。なんというか平成どころか昭和な感じも。料理は居酒屋で、土地の人との交流はスナックで、という感じで、昼間は観光。若い二人は食べる食べる、それに引きずられ奥田さんもずいぶん健啖家、と思ったら、まあこのとき45歳なので、まだまだいけるね。
優しい文体、気取りとか一切なし。自分で味音痴と言っているし、稚内で、この貝おいしいねって大将に言ったら「それタコです」とか、自分で書いてるし。正直で、高尚ぶらないで、でも人への優しい視線がずっと感じられて、心地よいエッセイだった。
どこも行ってみたいけど、五島列島と礼文島はいいなあ。あとフェリーに乗ってみたい。
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