*ミソジニーは「女性を嫌悪・蔑視する態度」 マノスフィアは「男性中心のネット文化圏」
「僕はイエローでホワイトでちょっとブルー」の著者ブレイディみかこさん。文春オンラインで、インタビューが掲載されている。面白い話。無料で読めるのはありがたい。以下のリンク先で読めます。
イギリス下町で暮らす日系「移民」のブレイディさん、普段はイギリスの労働者階級の暮らしや声をとどけてくれる優れたエッセイを書く方で、どの本も面白い。今回は、新しい著作『それはどこでも起こり得る 壊れゆく世界への抵抗』の刊行を期して、文春のインタビューに答えていた。話題は、SNSのこと。イギリスの若者たち(Z世代)が、「マノスフィア」というネット空間で女性蔑視的思考を繰りだしていることに強い危惧を抱いている。トランプに代表される「憎悪の政治」、日本でも、一部政党がこうした手法をとりいれて、人の中に本来ある「悪意」を表に出そうとしているのは、ご存じのとおり。これに対して、次のように述べている。
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憎悪はSNSで盛り上がる花形コンテンツです。誰かは嫌いだとか、誰は誰に嫌われているといったネガティブな感情は、人を強く惹きつけて反応させたくするものです。するとSNSへのエンゲージメント時間が長くなって、インフルエンサーにとってもプラットフォーマーにとっても収益性が高くなる。誰かの悪口や罵詈雑言、批判して嘲笑したりするようなショート動画は、いいね!を集めたい人の格好のツールです。
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今こうした攻撃が向けられていたのが、元首相のスターマーに対してで、トランプや高市のような固定の「応援団」のいないスターマーは、叩かれ放題だったとか。マノスフィアについて、ブレイディは次のように言う:
「トランプ再選にも大きな役割を担ったと言われているのが「マノスフィア」――男らしさや女性嫌悪を推進する、若い世代を中心としたインフルエンサーの緩やかな集合体です。アメリカのZ世代が右傾化し、その多くがトランプに投票したのはマノスフィアの影響によるものと言われています。」
「いま若い世代の一部の男子が極端に保守化しているというのは、イギリスの親御さんたちが共通してもつ感覚だと思いますが、マノスフィアのインフルエンサーたちは、「女は家庭のことをやって、子を生んで、家を守るために存在する」という家父長制を絵に描いたようなことを言います。まるで、女性の権利が数世紀戻されてしまったかのようですが、世界的に若い世代の男性が保守化している背景には、マノスフィアとSNSの強い影響があることは否めません。」
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ブレイディさん、こうした「憎悪の政治」に対抗するものとして、顔の見えるコミュニティの話をしている。
「でも、身体性のあるところには真逆の世界が広がっています。顔を合わせて付き合っていくうちに、お互いにだんだん物の言い方も変わるし、こういう思想の持ち主だけどこの部分は優しいね、とか、壁を乗り越えていける余地が出てくる。最初はみんなSNSの世界を引きずって、反目し合うんですよ。でも、「ちょっとこれ運んで」とか「子どもと一緒に遊んであげよう」とか一緒に仕事をしているうちに、時間をかけて少しずつ変化していきます。」
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一つの解決の方向性だと思うけど、なかなかこれも難しい話。奇しくも、フランスで15歳未満のSNS禁止のニュースが最近流れて、もちろん抜け穴はあるだろうが、国が一つの方向性を示すのは、国の未来を考えたら、当然のこと。対策を今打たなければ、人が利用されて「衆愚政治」の道に進むのは、明らか。日本はすべてが遅いので、ヨーロッパ、アメリカでこの流れがしっかりできてからになるんだろうけど。
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