ヘイトと橋本愛叩きと…人の持つ暗闇


鷲田清一の「折々のことば 」朝日新聞7月23日より

鷲田さんは、反骨の詩人金子光晴の言葉を引用し、次のように述べる

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傲慢に、鎖をはずされたならず者のように、口笛をふきながら、あたりをしり目にかけて出てきた、ほんとうの日本人     金子光晴「絶望の精神史」

関東大震災時、巷で発生した流言飛語と朝鮮人虐殺。社会の基音たる一つの節度が崩れた時に隙間から噴きだすのは、それまで抑え込まれていた社会的不満や怨恨だと、詩人は言う。そこにのさばり出てきたのが、誰かを排除することでしか己の同一性を確認できない小心者と、それに無言で同意する人々だったと。

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声高にヘイトスピーチをする日本人、ネットやSNSでそれを拡幅していく日本人、それを聞いたり読んだりして、留飲を下げている日本人。人を冷笑して、自分が優位にあるとでも思っている日本人。どれも今の日本人の一つの姿。

何しろ、現在の政府のトップにある二人の日本人女性は、トップになる少し前に、たとえば生活保護者にたいして、嘲りの言葉を発しているので(さもしい顔をしてもらえるものはもらおうとする人々とか…)、上記の日本人が一握りの人とは思えない。

もちろん日本人だけじゃない。アメリカ人も中国人も、一定数そういう人はいて、これが人間の持つ暗闇なんだろうと思う。

弱いものを狙って叩く、しかも匿名で。卑怯ものたち。狙われるのは、外国人労働者、生活保護者、貧困層の人、障碍者、高齢者、女性。最近も橋本愛叩きが凄まじかったミソジニー(女性嫌悪)というやつ。ようするに「女はひっこんでろ」「女は男に従ってろ」ということみたいだ。ヤフコメとかXの論調は一見穏やかに語っていても、その思想がすけてみえる。もちろんこれ、「スマホ農場」で再生産されている部分が大きいのだろうけど。

弱い立場の人は叩きやすい、これ学校いじめとおんなじ構図だ。かばう人がこんどは叩かれる。さんざん見てきた現象だ。

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とりあえず自分が正気を失わないこと。まずできることはそれだけなんだろうけど。

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