「本なら売るほど1~3」児島青

2026年のマンガ大賞受賞作品。まあ面白い。
マンガ好きな人がいろんな場所でコメントしているので、自分の出番はないのだが、とりあえず一言いえば、私の好みの絵柄で、しみじみ、ほのぼの系の作品。1~3まででており、それぞれに4,5編の短編が収まっている形式。ストーリーはシンプル。あるサラリーマンの若者が脱サラして、趣味系の古本屋をはじめる。そこに訪れる本好きな(本が好きでない人も来る)人との出会いが、古今東西の隠れた名著の紹介とともに、ほのぼのと描かれている。
まあ、古本屋の世界なので、派手なことは何もない。ちょっとした蘊蓄はあるし、生き方のこだわりもある。それでも人に押し付けない、おこがましさがない。そういうマンガだったのです。
心地よくて一気に読める。難を言うと、一つだけ。例えば「かもめ食堂」とかも一緒だけど、「こういう趣味的な店を中心にしてそこに集う客たちの小さなストーリを積み上げる」というパターンは、古本屋に限らずいろいろあって、それぞれまあ成功してたりする、そんなうちの一つといっていいか。あとは著者のレベルの問題ですね。うまくちょっといい一言を盛り込んでいくというパターンは、「予定調和」的なところもなきにしもあらずだが、あまり突拍子もないことが起きないというのも、読者には安心感があっていいのかもね。懐かしい本のブックガイドにもなるし…お金払う価値あり。
ちなみに「青木まりこ現象」はまさにその言葉が生まれた時代、1985年に「本の雑誌」を読んでいたので覚えていたりする。なつかしー。

 

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