本日(4/16)の朝日新聞でお二人の女性歌人の紹介記事があった。 穏やかな、なかなか染みる歌の幾つか。
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春日真木子さん、100歳。第15歌集「宇宙卵」で、3月に詩歌文学館賞を受賞された。
補聴器を外して耳を撫でやりぬ空爆のニュースしづかに消して
生きてゐるまだ生きてゐるわたしくしは言葉の重心見失ふまで
「わたくし」が時々行方不明なりそれでも宇宙に居残る私
初期の代表作は:
妻なりし過去もつ肢体に新しき浴衣を存分に絡ませて歩む
春日さん、歌を始めたのは夫に先立たれ当時五歳だった娘いづみさん(のちに歌人になる)と残られてから、とのこと。
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馬場あき子さん、98歳。朝日歌壇の選者を昨年辞められた。この3月末に新しい歌集「アスパラの芽立するころ」を出版。独り身の歌を二首。
はつなつのショウガのかをり朝の卓神代のごとし夫亡きひとり身
秋のけはひ衿にしづかに来る夜半を亡き夫の声根よといふなり
夫と別れ、やがて少し元気になってきて、「わりと明るいんですよ。どこか寂しい空白感がありながら、そこに柔らかい風が吹いて、青葉もある」と。そしてユーモアも少し。
アリ殺しゴキブリ殺しハエ殺し蚊殺しのわれワクチンを打つ
ドラえもんの扉がほしいコロナなき音楽祭まで亀歩ませて
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