びっくりの超激しい女子友情小説。暴力場面はごくごくわずかなのに、このドラマチックに戯画化された女の戦いは、いったいどんなパワーで書いたの?と聞きたくなる。心地いい話ではないのに、目が離せなくて一気読みしてしまった。
「光のとこにいてね」 ⇒ 「カフェーの帰り道」⇒ 「ナイルパーチの女子会」
期せずしてこの順に読んで、乱気流に巻き込まれた読後感となった。
超大手の商社で総合職としてバリバリに働いている栄利子。職場では派遣以外には自分と二人しかいないエリート女性社員の誇りをもっている。忙しい日常でふと目に留まった、ぐーたら主婦のブログに心惹かれていく。しかも、ブログの記述や写真から、作者が自分の近くに住んでいることがわかり、ついにある日そのブロガー翔子に出会うことになる。
ストーリーは栄利子と翔子のそれぞれの視点で交互に展開していくかたち。これ最近読んだなと思ったら、あの女子友情物「光のとこにいてね」と期せずして同じパターンとなった。栄利子は高校時代に幼馴染と激しく対立し、それがトラウマになって、女性の友達が作れないという自覚がある。一方で、だらけて緩い主婦生活をブログに載せる翔子に、上から目線ではあるが、一方的に友情を覚え、そのブログにも生活にも干渉するようになる。翔子は次第にそれをうとましくなっていく。
英利子は、職場の同期の男性杉下や、杉下と職場恋愛をしている真織との関係がこじれれにこじれて心を病んていく。翔子は夫に癒されながらも田舎に捨ててきた父親との関係や、若いカフェの店員の男性との関係に悩み、自分が憧れる女性ブロガーへの執着などで次第に心が崩れていく。二人の関係は一体どうなっていくのか。知り合った頃の楽しかった女子会のような雰囲気は、もうどこにもなくなっていた…
という感じのストーリーです。
面白いというか、迫力満点の女子的突っ込みとか、激しい罵倒とか、どろどろのおためごかしとか、いろいろ黒い感情があふれていて、柚月さん大丈夫なのかと心配になるほどだけど、結構乗って書いてると思った、次第。まず読みだしたら止まらないノワール的女子会小説であった。精神的に安定してる人にはお勧め。
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