今年のミステリー三冠『失われた貌』櫻田智也(新潮社)  悪くはないけど、広告に難あり

この本、図書館に申し込んだら20人待ちで、新聞広告もカラーで目を惹いたし、なにしろこの帯!米澤、恩田、井坂という三巨頭がべた褒めしてる、ということで、ミーハーな自分は主義を変えて、書店で購入したわけです。
読みましたよ。昨日買って今日の朝に読み終わり。で、感想は「そこまでかな~」でした。よくできたミステリーで警察小説です。トリックもありますが、本物の伏線回収とかどんでん返しとか、ちょっと帯が大げさすぎて、読者のハードルを上げすぎた感じですね。それにしてもこれが、今年のミステリー三冠だとすると、今年はやや不作だったんだろうか
もちろん普通にちゃんとした犯罪小説です。主役の警部補には好感を持ったし、相方の女性刑事との関係もよく、もしかしたらこのコンビで何作か書いてもいいかな。特に入江さんは魅力的。一方で犯罪者とそれを取り巻く人たちについては、どれも善悪両方の意味で魅力が今一つ。もっとメリハリつけて!と思った次第。読書の楽しみが謎解きしかない感じで、ちょっと読んでいて退屈してしまった。
もっとも、自分が年取って感受性が鈍ったのが大きいのかもしれん…


 

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