19日日曜の朝日俳壇/歌壇でよかった句や短歌:
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田舎はかう昔はかうと納豆汁 (大和市)高橋光男さん
歳時記の桜に付箋姉逝きぬ (高崎市)八木千鶴子さん
過ちをまた繰り返し猫の恋(富士市)村松敦視さん
*朝日俳壇は、レベル的にも結構高くて、単なる生活雑感ではなく「詩的昇華」がみられる優れた句が多い。猫の恋の句に高山れをな氏は「猫たちにすれば大きなお世話だろう」と書いているけど、そう読むのかな、とちょっと疑問。
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夫の手の皺の深さに気がつきぬ湯のみを受け取る人のいる幸 (佐世保市)近藤福代さん
この脳に記憶は在るのだ問題はそれを取り出す路のないこと(浦安市)中井周防さん
「未練あるうちに別れましょう」夫の卒業アルバムからはらりと(東京都)村上ちえ子さん
*朝日歌壇は、時事的政治的な話題が多いけど、それとは別にほのぼのとしたものを取り上げる。作者はいずれも年配の人たちっで、多分私より上なんだろうな。「未練あるうちに」は、少しユーモアも。
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若い人の歌も読みたくなった。東直子さんの「愛のうた」から:
それじゃあねバイクが走り去った後八月の夜はまだそこにある 小島なお見えるでしょうこれが破壊というものですぽろぽろぽろぽろうるさい涙 干場しおり
カフカ読みながらとほくへ行くやうな惚れあつてゐるやうな冬汽車 紀野恵
紀野恵と言えば、たとえば:
ゆめにあふひとのまなじりわたくしがゆめよりほかの何であらうか
不逢恋逢恋逢不逢恋ゆめゆめわれをゆめな忘れそ
(あはぬこひあはぬこひあふてあはぬこい)
ふらんす野武蔵野つは野紫野あしたのゆめのゆふぐれのあめ
こういう歌が思い出されるけど、「カフカ」のような普通の歌も詠むんだ。
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